107日(木)・8日(金)の2日間かけて開催された

58回 全国建設業労働災害防止大会 in 京都。


今回、その会場となったのが、【国立京都国際会館】。

これまで、【国立京都国際会館】では、開館以来、数多くの会議やイベントが開催されました。

代表的な会議

19923月  第8回ワシントン条約締結国会議

199712月  地球温暖化防止京都会議(COP3

201112月  第15ILOアジア太平洋地域会議

20199月  第25回国際博物館会議(ICOM

特に、地球温暖化防止京都会議(COP3)では、気候変動に関する国際連合枠組条約の議定書、

通称『京都議定書』が採択されたことでも有名です。


このように国内だけでなく、世界中から多くの人々が集う【国立京都国際会館】は、

1957年(昭和32年)11月に日本初の国際会議場の建設が閣議決定され、

2年後の1959年(昭和34年)9月に宝ヶ池に建設することが決まりました。

そして、約26カ月の工事期間をかけて整備工事が行われ、

1966年(昭和41年)5月に国立京都国際会館が誕生しました。

RIMG9288 ウェブ用

設計については、こちらも日本初となるコンペ方式が採用され、建築家 大谷幸夫氏の作品が選定されました。

こうやって誕生した【国立京都国際会館】は、

SRC造一部RC造地下1階地上6階建て 総延床面積:46,743㎡の大規模な建造物です。

台形・逆台形の空間の組み合わせという一見独創的に見えますが、

神社の神殿を彷彿させるかのような日本的なデザインにもなっております。

山々に囲まれた宝ヶ池の街の中に重厚な佇まいで姿を見せると、訪れる人に強い印象を与えます。

RIMG9289 ウェブ用

威厳溢れる外観とは打って変わり、内装もこだわりが詰まっております。

メイン会場となる大会議場は台形のシンメトリックな気品溢れる大空間となっています。

天井には、天空に浮かぶ地球をイメージしたとされる円盤が飾られており、

これは、世界各国からの国賓の集まりから国際会議が始まることを象徴したと言われています。

この円盤は、照明の反射板かつ天井の露出した梁の中央部をあえて隠し、空間に安心感をもたらします。

RIMG9276 ウェブ用
この他にも、ロビーやラウンジは大会議場の印象とは異なり、ゆったりとした空間になっている一方、

大きな3つのV字形の柱がそびえ立つ、スタイリッシュな印象も感じられます。

一見、通り過ぎてしまう廊下でさえ、コンクリートの造形的空間が広がっており、異空間に来たかのような印象を与えてくれます。

RIMG9277 ウェブ用
RIMG9284 ウェブ用
再び外へ足を進めると、目の前に広がるのは京都の山々と美しい回遊式の日本庭園。

庭に一部である幸ヶ池には八ツ橋がかけられており、四季折々の風情を感じることが出来ます。

世界中の国賓やイベントに訪れた方々が少し心落ち着ける憩いの場所として、

日本・京都ならではの風景を楽しむことができるのも【国立京都国際会館】の魅力の1つです。

RIMG9291 ウェブ用
RIMG9278 ウェブ用

日本初の国際会議場【国立京都国際会館】。

誕生して今年で55年となりますが、今もなお数多くの国際会議やイベントが開催され、

そのたびに訪れる人々を魅了し続けています。

海外に目を向けても類を見ない世界に誇れる近代的なデザイン建造物と

美しい庭園などの日本ならではのおもてなし空間の融合を感じて頂ける場所だと思います。

是非、一度訪れてみてください。



高塚工務店HPhttps://www.takatsuka-con.co.jp